まず最初の参入分野は、近年、

会社員が副収入を得る手段として注目されている

「FX投資」について見ていきたいと思います

そうですね

ただし、自分の中にある勝手なイメージや、
思い込みで参入する分野を決めてしまうのは
非常に危険です

私が参入する分野を見極める上で、ものさしにしている要素として

再現性

永続性

費用対効果

の3つがあります

これらの要素ごとにFXを分析していくことで、

FXの本当の成功確率がわかってくるのです

はい

ではまずFXの「再現性」から見ていきましょう

そもそもFXとは何か簡単に説明すると、

ドルやユーロ、円などの通貨を交換する時の

価格差を利用して利益を出す投資です

たとえば1ドル100円のときに買い、

1ドル120円になったら売ると

「20円の儲け」になる

と言った感じですね

確かに、メディアで紹介されている様子だけ見ると

あたかもすごい簡単に儲かりそうに思えますが、

実際のところ、

FXで稼ぐのはかなり難しいと言えます

FXは稼げると勧める人の多くは

「相場の動きには法則性があるから、

その動きのパターンを覚えてしまえば、

いつ上がるか下がるかわかるから

確実に利益を出せる」

と言いますが、

実際は相場の動きを

正確に予想するのは、

ほぼ不可能に近いからです

確かに単純に考えれば

FXで勝つ確率は1/2なので、

最初は調子よく予想が当たることもあります

それこそ、FXの教本に書いてあるような

「パターン（ルール）」通りに取引をしたら、

たまたま勝ててしまって、

「FXで勝つのは簡単なんじゃないか」

と錯覚してしまう人も多いです

しかし、実はそれこそが

FXに参入した人の多くが陥る

最大の罠なのです

はい

それは残念ながら

相場の動きを予想できた

”気になっているだけ”です

相場はいつか必ず

「パターン」とは異なる

予想外の動きをします

多くのトレーダーはそうした

予想外の動きをしたときに対応できず、

それまで勝って得た利益はもちろん、

資産をすべて溶かしてしまう可能性が極めて高い

数回運良く勝つことはできても、

長期に渡って勝ち続けるのは至難の技なのです

実際、金融のプロが集結する

アメリカのウォール街では、

昨日まで億単位で利益を出してた人が、

次の日にはすべての資産を溶かして

一夜にしてホームレスになったりしています

はい

そうした事象から判断すれば、FXが、

「再現性」が高いように見えて実際はない

ということがよくわかります

また、運良く数回勝てたとしても、

長くは続かないし、

多くの人が一回の取引で

再起不可能なほど資金を溶かしてしまう

だから「永続性」もない

というのがFXの真実なのです

その理由はFXで負ける人のほとんどは

「コツコツドカン」と呼ばれる

トレードをしていることが多いからです

勝つ時は少しの利益しか出せず、

負ける時は大きな損失を出してしまう

だから手元の資金をみるみる減らしてしまうわけです

はい

たとえば、勝った時は

毎回2,000円の利益で、

負けた時毎回10,000円損している

場合を考えてみればわかりやすいでしょう

すると、仮に勝ち負けがともに10回ずつだとしても

・10回勝ち×2,000円＝＋20,000円

・10回負け×10,000円＝－100,000円

手元に残るお金は－80,000円になります

このように、

多くの人はコツコツ勝ちを積み上げても

負ける時にドカンと大きく負けてしまうため、

仮に勝率が50％だとしても、

結果的に大きな損失を被ってしまうのです

いい質問ですね

その答えは、行動心理学における

「プロスペクト理論」という

心理傾向を学べば、

理解することができます

簡単に言えば、

「人は得れない痛みよりも、

損する痛みのほうがはるかに大きい」

という心理傾向を説明したのが

プロスペクト理論です

たとえば、

ここに100万円があったとして、

A.コインを投げて表を出せたら100万円がもらえる

B.コインを投げて表が出ても裏が出ても確実に50万円もらえる

という2つの条件を持ちかけられた場合、

ゆっくんさんならどちらを選びますか？

それはなぜですか？

そうですよね

おそらく、ゆっくんさんでなくでも多くの人が

確実に50万円をもらえる方を選ぶと思います

では、もう1つ質問をします

たとえば、

ゆっくんさんが100万円の

負債（借金）を背負ってしまったとして

A.コインを投げて表を出せたら借金を0円にできる

B.コインを投げて表が出ても裏が出ても

確実に借金を50万円に減らすことができる

という2つの条件を持ちかけられた場合、

ゆっくんさんならどちらを選びますか？

それはなぜですか？

そうですよね

おそらく、ゆっくんさんでなくとも

多くの人が1/2の確率で

借金が0になる方を選ぶと思います

・・・しかし、

今の2つの質問への回答から考えると、

残念ながらゆっくんさんは

多くのトレーダーが陥る

「プロスペクト理論の罠」

にハマってしまう可能性が極めて高いと言えます

最初の質問がそうだったように、多くの人は

「確実に50万円もらえる」という

「確実な利益」が提示されれば、

その利益が2倍の100万円になる

可能性があったとしても、

「50万円という確実な利益を

失ってしまうリスク」

を避ける傾向にあります

一方、それが二問目の「負債（借金）」となると、

「100万円の負債を確実に半分の50万円にできる」

にも関わらず、

「本来50万円で済んだ負債額の2倍にあたる

100万円の負債を背負う可能性」

を選択する傾向にあるという事です

これと同じで、トレードをしていても

「利益が出るとわかると

すぐにその利益を確定したがるのに、

損質が出るとわかった場合は、

なかなか損を確定できない」

ということが起こるのです

はい

たとえば、もう少し待てば

10,000円の利益が出たかもしれないのに、

「早く利益を確定したい」という心理が働いて

10分の1の1,000円で利確してしまい、

一向に利益が増えなかったり、

もしくは、損失がどんどん増えているのに、

「もう少し待てば反転して利益が出るかもしれない」

「ここで損失を確定してしまうのは勿体ない」

という心理が働いてなかなか損切りができない

その結果、どんどん損が膨らんでしまい、

気づけば強制ロスカットで退場・・・

なんてことになってしまう人が非常に多いのです

そうですね

FXで勝つためには基本的には

「プロスペクト理論に反したトレード」

をする必要があるのですが、

多くの人はその必要性を

頭で理解していても

”できない”のが実情です

はい

たとえるなら、

本当はダイエットしたい人が

「食べなければ痩せる」

とわかっていてもついつい食べてしまう

本当はテストで良い点を取るために

「勉強しなければいけない」と思ってる人でも

ついつい勉強をサボってテレビを見てしまう

それと同じですね

そうですね

正しい方法を知っているのと

正しい方法を「実行できる」のとでは

天と地ほどの差があるということです

プロスペクト理論がある限り、

自身の裁量でトレードして

利益を出すのは非常に難しいと言えます

そうですね

確かに、最初はある程度

利益が出ることもあるかもしれません

しかし、チャートは

そのうち必ずシステムのロジックに

反した動きをします

予想外の相場の変化に、

自動売買システムは対応できないので

その瞬間、ジ・エンド

資金は一瞬でなくなることになります

もちろん、そのリスクを理解した上で

システムに頼るのであれば良いですが、

本当の意味で長期的に

利益を出し続けることは、

まずできないと思ったほうが良いでしょう

そうですね

そして、FXに参入するかどうか判断する際に

もう1つ考えなくてはいけない指標としては

「費用対効果」があります

はい

FXは投資の中でも

少額から始められるから

元手がなくてもできるのが

メリットだと言う人間もいます

しかし、

投資のリターンは

資金の金額に比例するので、

少額から始めたところで

得られる金額はたかが知れています

仮に10万円から始めたとして、

月利20％という投資ではかなり良い

利回りを出せたとしても、

たったの2万円しか稼げません

そうですね

一方、これがビジネスであれば、

正しい戦略のもとに取り組めば、

たとえば広告費など、投資した金額の

2～10倍以上の利益を得ることも十分可能です

はい

もしくは、

これがアフィリエイトなどであれば、

初期費用やランニングコストをほとんどかけずに、

数十万～数百万の売上を上げることもできます

そのとおりです

それに対して、

FXは一般的には、

「ハイリスクハイリターン」

の投資と言われますが、

ビジネスと比べれば、

圧倒的に利回りが低いです

また、下手したら

資金がすべてなくなるなど、

リスクも高いので、

FXをやるくらいなら

堅実に高利回りを叩き出せる

ビジネスを選ぶべきだというのが私の意見です